五行詩【講演】
昔聞いた 講演の音声で 私が どういう人間だったのかを 思い出す
岩崎航 OFFICIAL WEB ベッド上から五行詩に綴る
昔聞いた 講演の音声で 私が どういう人間だったのかを 思い出す
解らないことばかりで うまくいかないこと多く ままならないのが当たり前 それでも続けて 彼らは活気に溢れている ノーベル賞の学者たちを見て
長く生きなければ 自らの 老いを知ることは 叶わない ぼやき合えるのも幸い
眠れない 夜に 言葉が宿っていく 私にも 知られずに
滞ったように 思えても 人生はつねに 動いて 灯りを見ている
涙こぼして 聴いていたのを 思い出す 生きた時間は 失せたりしない
思い煩うな 九〇〇年前の イランの詩に 肩を叩かれ 眠りにつく
待つまでもなく 訪れている 不運すら 何かの始まりを 連れてくる
ごまかさず 触れた こぼれたままの かなしみを 掬って
そもそも 宿業なんかないんだよ 何にも縛られたり しない 命が生きるのだ