五行詩【手鏡】
雪が 降っていて 手鏡を そっと差し出す 母がいて
岩崎航 OFFICIAL WEB ベッド上から五行詩に綴る
雪が 降っていて 手鏡を そっと差し出す 母がいて
往診の先生の 聴診器 ひいやりと 冬模様 伝えてくれる
吐くものがないのに 吐いている 吐き地獄 これが宿業なら 吐き切れ
星空を 見上げなくとも 観える輝き 月見草は 心に咲いて
泥の中から 蓮は 花咲く そして 宿業の中から 僕は 花咲く
今横たわる ベッド上 白き 六尺 使命の庭に
泰山をひとつ こころに 据えた 男に なりたいと思う
本に向かって 鶴嘴を 炭坑夫のように ふるい続ける 読書もある
眼だけ 動かして 観る 窓は 晴れやか
空白と思われた 時も 意味がある 僕の 構図