五行詩【萎縮】
萎縮した 肉に 萎縮した 心で 滅びたくない
岩崎航 OFFICIAL WEB ベッド上から五行詩に綴る
萎縮した 肉に 萎縮した 心で 滅びたくない
勝手に囚われていた 自分だ 座敷牢には 門番など いなかったのに
ほんの少し 気概を持って 押してみたら おっくうの壁は 案外もろくて
もう 点滴しなくて いい 本当の夏が 嬉しくて
鼻マスクをつけ 蛇管をつけ ほらほら 眺めてみると 小さなゾウさん
かつての歌が 報われていくような 夏空に 祝福されて 風に吹かれる
ただの空が ただの雲が ただの風が こんなにも 喜びになる
役割を 果たせる喜び 降り積もる ダメダメダメの 塵芥を払う
電話口で ほとんど聞き取れない 気切の声でも ちゃんと思いが 伝わってくる
顔を上げるのが つらい時は 足元の 小さいものたち 見ていよう