五行詩【面白くできる】

[五行詩]五十を前にして 新しいことに 飛び込んで生きる いつだって 面白くできるんだ

五行詩【未知の旅】

[五行詩]人と出会って 人生は 動き出していく 定められた 未知の旅だ

五行詩【灯り】

[五行詩]滞ったように 思えても 人生はつねに 動いて 灯りを見ている

五行詩【鶴】

[五行詩]折られて 折り重ねて 立ち上がれ 隠れた わたしの鶴

五行詩【鶴】

[五行詩]折られて 折り重ねて 羽を広げ 倒れない あなたの鶴

五行詩【坐っている】

[五行詩]座っている鑑真 一人で 世界に対している 今にもぐほうに おもむくかのように

五行詩【生きた時間】

[五行詩]涙こぼして 聴いていたのを 思い出す 生きた時間は 失せたりしない

五行詩【白髭】

[五行詩]あごに一本だけ 生えている 白髭を 「さよなら」って 切られて、笑う

五行詩【「また来ます」】

[五行詩]「また来ます」と言って 来なかったなんて よくある話ですけど 気をつけて 本気で聞いている時もあるからね

五行詩【待つこと三年】

[五行詩]お互いに 変わりなかった わけはない 待つこと三年 街に出る

五行詩【何周しても】

[五行詩]何周しても 最後は戻ってくる 希望を持つしか ないのだな 未明のなかで

五行詩【イランの詩】

[五行詩]思い煩うな 九〇〇年前の イランの詩に 肩を叩かれ 眠りにつく

五行詩【花の心よ】

[五行詩]好きな人と いつだって 月を見ればいい 千年変わらぬ 花の心よ

五行詩【独善】

[五行詩]活動家と 自負する人の 独善を 教えてくれる 動画を見た

五行詩【歌に】

[五行詩]話さなければよかったと もう言わぬ 二度と言わぬと 泣いたなら 歌にすればいいじゃないか

五行詩【鳥】

[五行詩]鳴き止まない 鳥を心に 栖まわせて 三十年来 共生している

五行詩【稲妻】

[五行詩]俺 今 何やっているのだろう 問いが出てくる 稲妻

五行詩【神仏】

[五行詩]仮に神仏が いると するなら 人にバチを あてるためではない

五行詩【クモさん】

[五行詩]クモさんよ 目の前で 降下してくれるなよ せめて 顔はやめような

五行詩【ねじ曲げる】

[五行詩]整合させるため ねじ曲げるのを なんとも 思わなくなって 理念を顛倒した