五行詩【諦めではなく】
断腸の思いで 切ってきた 数々のこと それは 諦めではなく
岩崎航 OFFICIAL WEB ベッド上から五行詩に綴る
断腸の思いで 切ってきた 数々のこと それは 諦めではなく
風も陽もある 緑の季節 親子して 行く この道
車いすに乗って 春風に乗って 晴れ晴れと こころ 連れ出す
もう葉桜に なった春 けれども 僕には 満開の散歩道
春の便りが カーボンコピー されてくる この白き 病牀六尺
寝たままで スッキリと 家庭散髪 葱坊主が一匹 できる
しんしんと 雪降る夜に 僕は 生まれた 白銀行路を ふみしめて行く
関節の変形した 使い過ぎた母の指 ひとつ ひとつが 私を 家族を 支えてくれた
鼻の管を留める ばんそうこうを 顔に留まった 白い蝶々に してくれた
自分の骨身に 活を 入れるための 呼吸器を つける