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詩2013.04.24iwasakiwataru

五行詩篇【3・11東日本大震災に寄せて】

岩崎航の詩のテキスト画像。3・11東日本大震災に寄せて、1。もう言葉がない、まして歌など出てこない、なぜできる、なぜできようか、心がこわばり動かない。つながりたい、けれども、つながれない、無事ですか、その問いかけに、応えられないもどかしさ。翌日付、河北新報一面大の記事を見たとき、ああ、何ということだ、暗黒のかぎ爪で鷲づかみにされた、ショックを受けた、ぼくはまもなく新聞を閉じてもらいました。
岩崎航の詩のテキスト画像。3・11東日本大震災に寄せて、2。こんなにも母の手は、しわがあったのだろうか、こんなにも父の髪は、うすくて白くなっていただろうか、震災によること明らかなり。一杯の温かいお茶を飲めることが、こんなにも尊くて、こんなにも身を癒すとは、ありがたくて、皆で感謝した、聞けば、停電下にあって、ストーブの上でつくられたという。何度でも、思いはいつも還っていく、八つ裂きになっても、辛くて分からなくて悲しくて狂いそうで、ぐしゃぐしゃになっても、今日もまた、木洩れ日が戻ってくる。
岩崎航の詩のテキスト画像。3・11東日本大震災に寄せて、3。生きるを揺り熾す、友だちの声、悲しみを押し流す、一滴の大河、そんな生身の煌めきが、虹をかけるのだ。どんな引用もいらなかった、手を握り続けてくれただけだった、涙を流させてくれただけだった、それだけだったが、朽ちかけた倒木に、緑が動いた。自分の命や、人の命を守ること、そのために必死で闘い、霧の中で迷いながらも、命が命を生かそうとした戦場において、みんなが命がけだったのだ。
岩崎航の詩のテキスト画像。3・11東日本大震災に寄せて、4。取り澄ました、そのマスクを、自らの手でちぎりされ、ぶんなげろ、そして、明け方の流水でもって、素顔を濯いでやるんだ。生きようと、向かえる気持ちは、芽吹きのよう、炎に焼かれた、幹の心は生きている。
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