五行詩【雨粒】

[五行詩]あなたには 雨粒を数えている 少女が 棲んでいる 訪ねていくよ (ニーナシモンの歌 リトルガールブルーを聴いて)

五行詩【息継ぎ】

[五行詩]息を継ぎ 息を継ぎながら歌う 「それがいいの」 すらすら話せぬことが 恵みとなる

五行詩【一隻】

[五行詩]一括りにできない 「私」と 「あなた」で それぞれが 一隻の船なのです

詩【絶えずもっとも必要なのは】

(いわさきわたるの詩) 介護ベッドの上で毎日を生きる人に 絶えずもっとも必要なのは 「やあ こんにちは」って 訪ねてくる 医師であり看護師であり 療法士であり ヘルパーであり 友だちであり、恋人であり、家族であり 暮らしの時間をともにする人だ


●ヨミドクター/岩崎航 連載エッセイ『筋ジストロフィーの詩人 岩崎航の航海日誌』
 緊急寄稿「つなげたい 社会のなかでともに生きる灯火」
 https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20160817-OYTEW172295/

五行詩【会えた】

[五行詩]病を抱いたから そして 言葉を書いて 発してきたから あなたに会えた

五行詩【取っ組み合い】

[五行詩]取っ組み合いの 喧嘩ができる ありふれた 兄弟の日々 幸せだった

五行詩【祈っている】

[五行詩]前の元気な自分が どうだったか 忘れてしまいそうだと言う あなたの 健康を祈っている

五行詩【鎧】

[五行詩]鎧は すぐに外れないと 思ってたのに 君の前するすると 衣になって

五行詩【そばには】

[五行詩]空を見上げる 兄弟のそばには やさしいかなぶんが いてくれました わすれは、しない

五行詩【心配。】

[五行詩]心配。 心配。 心配。 雨の雫のように 想われている