一行詩(十四)

一行詩(十四)なにゆえか耳たぶ熱し花の冷え

(@2004年4月)

一行詩(十三)

一行詩(十三)十年ぶりの花を見に行く春日かな

(@2004年4月)

一行詩(十二)

一行詩(十二)春便りカーボンコピーされて来る

(@2004年3月)

一行詩(十一)

一行詩(十一)新しい車いす来る春動く

(@2004年3月)

一行詩(十)

一行詩(十)大山にわが道を行く冬陽かな

(@2013年1月)

一行詩(九)

一行詩(九)東北には真の阿弖流為が生きている

一行詩(八)

一行詩(八)初雪に 一歩をしるす出会いあり

(@2003年12月)

一行詩(七)

一行詩(七)1本の指先が動かせるという幸い 百万馬力

一行詩(六)

一行詩(六)先走る文字を鞘におさめる

一行詩(五)

一行詩(五)気持ちを通わそうとしない臆病風が吹いている

一行詩(四)

一行詩(四)胸もとに鷹を放たれた

一行詩(三)

一行詩(三)苦患の渦中にあるときの嗅覚

一行詩(二)

一行詩(二)子の開腹手術、ちちははの祈りと白髪

一行詩(一)

一行詩(一)くるしむ背中をさする母の手こころに沁みた

(@2003年11月)
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