五行詩【ジャムの瓶】

[五行詩]お店屋さんで ジャムの瓶を落としたとき 壊れることの 悲しみを知った 四歳くらいだったか

五行詩【わるふざけ】

[五行詩]わが子でも 人前で貶めるような 扱いを してはダメだよ 親のわるふざけで

五行詩【軽装の舟】

[五行詩]ガチガチに 構えるばかりじゃ 生きにくい 軽装の舟に乗りこんで 思いきり、行こう

五行詩【朝顔】

[五行詩]あなたは 誰にも妨げられない 必ずや 蔓は自在に伸びゆく 朝顔の花

五行詩【生き抜くって】

[五行詩]人から声かけてもらうの ただ、待っていたら どうにもならないんだ 生き抜くって そういうことだったんだ

詩【新しいところ】

[詩]広瀬通り経由 仙台駅前行き それ以外のバスに 乗ることは あのとき冒険だった  青葉通り経由 仙台駅前行きの バスに 一人で乗れるひとが 大人に見えた  あれから三十年も生きながら ぼくは新しいところへ 踏み出すことに なにかしら 臆病になっていたのではあるまいか

五行詩【活字】

[五行詩]おもしろい そう思ったとき 活字が 向こうから 親しげに歩み寄ってきた

五行詩【新参者】

[五行詩]いつ、どこでも 人は新参者として はじめて 目のまえに 現れてくるものだ

五行詩【二次元孤独】

[五行詩]ゲーム依存症に なりかかって 分かったこと 二次元孤独は おもしろくない

五行詩【完了ではない】

[五行詩]乗り越えるというのは 完了ではない 一つの峠を歩き また一つの峠を 歩き続けていくことだ